新潟県の名人級の語り部を選定し収録した越後の昔話ＣＤ。語りの達人と言われる古老が地の方言で語る貴重で楽しい新潟県民話語りの醍醐味をご堪能ください。民話ファンや昔話の語り部を目ざす方は是非聞いてみたい昔話ＣＤです。

隣のじい

高橋ハナ昔はなし

隣のじい（『高橋ハナ昔話集』）

隣のじい（となりのじい）
「昔話の主人公として善良な爺と対照的に人真似の隣家の爺を登場させる構成のものを総称していう。」「完全な構成の話は後半登場する爺が前半の成功者である善良爺の成功を見聞してもの羨みをし、その行為を真似る。しかしその真似も多くは肝心の点でくい違い、結果は善良爺の場合と対照的にみじめな失敗に帰し、罰を受ける。」（『日本昔話事典』弘文堂1977より）

おはなし

……読み比べてみたい昔話

  1. 焼くもちごろごろ
  2. 腰折りツバメ
  3. ネズミの浄土
  4. じさとあんじゅ様
  5. 鳥のみじさ
  6. 見るなの蔵

共に＜隣のじい＞をテーマとしたお話です。

高橋ハナさんの昔話ＣＤ（第2巻）の内容はこちら

高橋ハナさんの昔話ＣＤ（第3巻）の内容はこちら

焼くもちごろごろ

ある所に爺さと婆さがいて、爺さが山へ仕事に行く時、焼くもちを作ってくれた。爺さが食おうとするとごろごろ転がって穴の中に落ちてしまった。爺さも穴に入ると地蔵様がいて俺が皆食ったと詫びて良いことを教えた…。

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腰折りツバメ

ある所に欲張りで怠け者の兄と親切で働き者の弟がいた。弟の家の軒端に燕が巣を作り、弟が可愛がっていると子が生れ、蛇が子を飲もうとしたのを救ってやった。翌年、燕が種をくわえてきて植えると瓢箪が三つできた…。

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ネズミの浄土

ある所に爺さと婆さがいて、爺さが栗拾いに行ったら鼠が出て来て、いつもお前の栗をもらっているのでお礼にネズミ浄土へ連れて行くと言う。そこで金を沢山もらって来たのを見た隣りの爺さはその真似をして…。

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じさとあんじゅ様

昔、爺さが昼に婆さが作った焼きもちを食べようとしたら転がって穴に落ちてしまった。爺さも入ったら庵主様がいて、自分が食ってしまったのを詫び、夜中博打があるので鶏の鳴き真似をすれば金が手に入ると言う…。

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鳥のみじさ

昼、爺さが山で婆さの作った団子を食べようとすると、鳥が来て爺さの鍬の柄に止まって「団子くれ」という。団子を全部食べた鳥は、大口を開けた爺さの口に飛び込んだ。爺さが腹をなでると鳥の羽根があって、それを引っ張ると…。

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見るなの蔵

ある村の男が仕事が無いので旅に働きに出たが、夜になり灯りを頼りに訪ねたら娘が泊れと言う。翌朝起きるとその家に蔵が沢山並んでいた。娘は最後の蔵だけは見るなと言って出かけたが、男はその蔵を開けてしまう…。

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