越後の昔話名人選CD⑥ 第6巻 樋口倶吉(ひぐち ともよし)
プロフィール
新潟県旧中魚沼郡中里村白羽毛出身、在住。大正7年生まれ
長岡市芸術文化振興財団主催「語りつくし東北の昔話in長岡」出演。NHK新潟テレビ、東京ネスパス新潟館などに出演。各地の小学校で昔話を語る。
演目解説
① キツネと山伏(1995年)6:59
坊様が悪魔を退散のために法螺の貝を鳴らして歩いていたときキツネが昼寝していた。キツネの耳のそばでほら貝を鳴らしたら、キツネはびっくりした。途端にあたりが真っ暗に…。
② 卯の木のばくろう(1995年)8:46
卯の木の博労が年の暮れに金がなくなった。やけになって酒を飲んだとき、桔梗っ原のキツネが博労に化ける話を聞いた。本物の博労が長岡の殿様に馬になったキツネを連れて行った。
③ だいろ(1996年)6:15
爺さが山に仕事に行った。帰りに蓑の下にだいろがいた。だいろが嫁を貰いに行くので、香煎を作ってほしいといった。旦那様の家に泊まった時、香煎を女衆の口に塗りつけた。
④ 鉄砲撃ち(1996年)3:49
若い時鉄砲撃ちに行くと、暗くなって泊めてもらった家は、荒れた家だった。そこに婆さがいて、鉄砲撃ちをにらみつけた。婆さ狙って打ったが、婆さは笑って弾を拾って苧桶に入れた。
⑤ ざとんぼ(1998年)6:45
座とんぼが山の中の家の前で三味線を弾いたが、家の人は誰も出てこない。娘が言うには、ここは夜中に化けもんが出て人を食うと話す。夜中に化けもんと座頭は嫌いなものを何かと問答する。座頭は、銭と牡丹餅が嫌いだという。
⑥ だんごころころ(1998年)4:55
婆さの作った団子が穴に転がり込んだ。爺さが穴に入って行くとネズミが餅をついていた。爺さが猫の鳴き声をまねるとネズミは大騒ぎで逃げだした。婆さが待っていても爺さは戻ってこない。
⑦ かかとキツネ(2000年)9:27
独り者のかっかがいたが、畑で小便していたら、キツネが見ていた。かっかのけつにいぼがあるのを見つけた。役人の化けたキツネがいぼを見せろとやってきた。役人の好きなものを聞くと小豆まんまと油揚汁が欲しいといった。
⑧ 秋山のべんすけ兄(2000年)12:13
秋山の弁助という家に婆とあにが居た。あにが湯治に来ていた女衆を好きになった。嫁に欲しいとお土産を持って頼みに行った。祝言の晩はにぎやかだ。嫁の実家へ婿が挨拶に行った。風呂も炬燵も初めてだった。
樋口倶吉さんの「キツネと山伏」を聞くことができます。
語りの最初の部分だけですがお楽しみください。(上の演目解説もご一読ください。)
第六巻 樋口倶吉 CD番号:CD06
キツネと山伏(語り:樋口倶吉)
(mp3・6分59秒の冒頭2分程度)
小さな会場での録音です。楽しい語りの座にあなたもご一緒ください。