越後の昔話名人選CD③ 第3巻 高橋ハナ(たかはし はな)
プロフィール
新潟県旧三島郡越路町東谷阿蔵平出身。大正3年生まれ
百話クラスの話者。ハナの書き留めた昔話は『ムジナととっつぁ―高橋ハナ昔話集―』(越路町史双書No.1)1995年発行。キングレコード「昔話ふるさとへの旅 新潟」出演。国際子ども図書館(2002年5月)など各地で昔話を語る。
演目解説
① しりきりいなり(1997年)4:47
馬に魚をつけてきたら婆さに化けたキツネに取られてしまった。翌日キツネに化けた婆さを馬の鞍に縛って家に連れてきて殺し、しりきり稲荷大明神と神様に祭った。
② きのこのばけもの(1998年)2:53
お宮の裏に小人が踊っていた。きのこの化けもんだった。お互い嫌いなものを言い合った。爺さが嫌いなものは小判と答えると小判を投げつけた。
③ 女房ひざ元の仇(1999年)4:41
畑打ちにいったら、間違って隣の子供を殺してしまった。女房ひざ元の仇といって怖いものはない。男と女房がけんかしたら、女房が殺したのをばらすぞと脅した。
④ キツネに騙された兄(2000年)4:30
アニはキツネが化けて子どもとアネさになったのを見ていた。家に入るとアニはそれがキツネだと教えたが、家の人は信じない。火で焼いてもキツネの尻尾は出さない。アニは頭を摺って坊さんになることになったが…
⑤ 入日(いりひ)長者のお菊(2000年)17:44
朝日長者と入日長者があった。入日長者のお菊が継母に嫌われる。入日長者の三次がお菊の腕を切って、山に捨てられた。手のないお菊が朝日長者に助けを求めた。お菊はあん様の嫁になり、子供ができた。
⑥ しっぺい太郎(2001年)9:44
山の中に琵琶法師が旅している。夜になって泊めてもらったお堂には、化けもんが住んでいて、夜中に踊り出した。踊りながら「しっぺい太郎にきかせんな…」と唄っていた。
⑦ 初夢(2001年)7:43
青年の正月の初夢に神様が出てきて「金瓶を授けてやる」といった。旦那様の家で初夢に見た梅の木の下に金瓶が埋まっているが、掘らせてほしいと頼んだ。夜中に旦那さが掘ってみたら、黒いものが飛び出て行き何もなかった。
高橋ハナさんの「入日長者のお菊」を聞くことができます。
語りの最初の部分だけですがお楽しみください。(上の演目解説もご一読ください。)
第三巻 高橋ハナ CD番号:CD03
入日長者のお菊(語り:高橋ハナ)
(mp3・17分44秒の冒頭2分程度)
小さな会場での録音です。楽しい語りの座にあなたもご一緒ください。