おはなし
……読み比べてみたい昔話
共に<夫婦話>をテーマとしたお話です。
高橋ハナさんの昔話CD(第2巻)の内容はこちら
高橋ハナさんの昔話CD(第3巻)の内容はこちら
ある所に夫婦がいた。嬶が病気になって夫は看病するが治らない。夫が毎晩神様へお参りに行くと、嬶は夫が不倫しに出かけると思い、ある日夫の後を這ってつけていった。喉が渇くので池で水を飲もうとすると顔が蛇に…。
昔、兄が嫁をもらったが、あまり綺麗なので仕事もせず一日中嫁の顔ばかり見ていた。嫁は自分の似姿を絵に画いて、それを見ながら仕事をするよう兄に渡した。兄は棒の先にその絵を付けたが風で絵が飛ばされてしまい…。
ある所に旦那様の家があって恋わずらいで死んでしまった。死んでからも毎晩好きな男の家に行っていると男は病気になり、だんだん悪くなるので、お寺から護符をもらって娘が家に入れないように家中張り付けたが…。
ある所に正直で働き者の夫婦がいて二人で畑仕事していると、鍬に金瓶が当り小判が山盛り入っていた。持ち帰る入れ物を取りに家に帰るために土を盛っておいたが、別の夫婦がそれを見ていて瓶の蓋を取ると蛇が山盛り…。
ある所に仲の良い夫婦がいたが嬶が病気になって死に際に夫は後妻をもらわぬ約束をしたが、親類がやかましく言うので後妻をもらうと、毎夜半分頭の毛を剃った腰から下の無い前の嬶が出て来て、後妻は段々やせ細り…。
ある所に親婆さと親孝行のせがれ夫婦がいた。婆さが病気になって筍が好物なのでせがれは裏の竹藪で毎晩寝た。子ができたが、乳が出たので婆さに飲ませると治るかもしれないと、子に飲ませる分がないので子を殺して…。