おはなし
……読み比べてみたい昔話
共に<愚か者話>をテーマとしたお話です。
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あわてもんの男がいた。弥彦参りに行くと言って、弁当と間違えて枕を風呂敷に包んで、脚絆の片足は梯子段に履かせ、家を飛び出しぶつかった相手はお地蔵様。昼飯がないので団子屋で餅とまちがえて看板をガブリ…。
ある所に貧乏で借金を返せないで夜逃げした二人の男が歩きながら、金を拾ったらどうすると聞くと、一人が半分よこせと言う。もう一人が俺が拾ったものだから俺のものだと言って、取っ組み合いの喧嘩になったが…。
ある所に母親と息子がいた。息子は馬鹿で、毎日フラフラ遊んでばかりいると、ある時ワアワア泣いて帰ってきた。母親がどうしたか聞くと、死に人が出た家で大勢がワアワア言っているので笑ったら頭を叩かれたと言う…。
ある所に馬鹿兄がいて、母親が町でお茶と栗と柿を売って来いと言って兄に預けた。兄が町に行くと「ちゃくりかきはいらんかね」と言って歩くけれども誰も買う人は無かった。どうして売れないのか母親に聞くと…。
ある所に馬鹿兄がいて、母親がやっと嫁を見つけてきた。兄が嫁の家にイチゲンに行くことになった。嫁は兄の馬鹿がでないよう色々聞かせ、家の柱に節穴があるが、この柱はいい柱だが節穴があるのが悪いと言え、と教えたが…。
ある村に馬鹿兄がいて、母親がやっと良い嫁を見つけた。兄が正月に嫁の家に呼ばれたが、母親は食事の後は沢庵を入れてお湯を飲むのだと教えた。兄は食事の後、風呂に入れと言われたので沢庵をくれと言って風呂に入り…。
昔、太郎と次郎がいて、母親が今日は父親の命日だからお寺様を呼んで来いと太郎に言うと、お寺様はどこにいると聞かれ、黒い着物を着て高い所におられると教えたが、太郎はお寺の木の烏にお経を読みに来てくれと頼んだ…。