新潟県の名人級の語り部を選定し収録した越後の昔話CD。語りの達人と言われる古老が地の方言で語る貴重で楽しい新潟県民話語りの醍醐味をご堪能ください。民話ファンや昔話の語り部を目ざす方は是非聞いてみたい昔話CDです。

夢買長者

高橋ハナ昔はなし

夢買長者(『高橋ハナ昔話集』)

夢買長者(ゆめかいちょうじゃ)
「昼寝をしている男の鼻から蜂などの昆虫が飛び出し、再びその男の鼻に入ると目がさめる。その男はかたわらの友人に、夢で財宝の隠し場所を知ったと話す。友人はその話をいくらかの金で買い、問題の場所(木の下、岩屋の中、糞の下など)を掘ると、たくさんの財宝が見つかり長者になる。」という昔話話型。

「越後の調査によれば、この話の亜流ともいうべき2つのタイプの話が採集されており、いずれも「夢買長者」のように幸福で終わるものではない。すなわち「蜂と夢」では、村の男2人が薪取りに行き、昼、1人が眠ると左の鼻の穴から小さな蜂が出た。そして近くの杉に止まるが、傍の男が小枝でたたくと蜂は急いで右の鼻の穴へ入り、男は目をさます。そして「山の高い木の上にあがって、大木で殺されかけた夢を見た」と語る。そのほか、馬の糞に止まって「うまいおはぎを食べた夢を見た」と語るなど、笑話化された形をとっている。いまひとつの形は、睡眠中の男の鼻から出たアブをもう一方の男がたたき殺したところ、眠っていた男もそのまま死んでしまったというものである。この話などは、睡眠中に魂が他の動物の姿を借りて肉体を離れるという古い観念を、そのまま示した昔話といってよいようだ。」(『日本昔話事典』弘文堂1977より)

おはなし

……読み比べてみたい昔話

  1. 白椿の下のかながめ
  2. 初夢
  3. 夢買長者
  4. 三の夢
  5. おはぎの夢
  6. 三匹のアブ

共に<夢買長者>をテーマとしたお話です。

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