異類女房(『高橋ハナ昔話集』)
- 異類女房(いるいにょうぼう)
- 「異類女房譚における両者の生活の破綻は、夫のタブーの侵犯にもとづく。それは、前もって約されたことであれば、やむをえぬ別離となる。されば、去られる夫の未練のみならず、去り行く異類女房のそれも絶ち難いものである。当然、子種のみでも、人界にとどめられねば、昔話の聞き手は納得しないことになる。つまり、異類女房譚では、人間と異類との別離が個人を超えた社会の鉄則を侵したというタブ一の侵犯のモチーフで、いかんともなしがたいものと叙述される一方その女房の子種のみは残されてしかるべきではないかとの感情をとどめて展開する。」(『日本昔話事典』弘文堂1977より)
……読み比べてみたい昔話
共に<異類女房>をテーマとしたお話です。