新潟県の名人級の語り部を選定し収録した越後の昔話CD。語りの達人と言われる古老が地の方言で語る貴重で楽しい新潟県民話語りの醍醐味をご堪能ください。民話ファンや昔話の語り部を目ざす方は是非聞いてみたい昔話CDです。

貧乏神

高橋ハナむかしがたり

新潟県長岡市(旧三島郡越路町)の高橋ハナさんの昔話。昔話独特の語り調子と、いきいきしたリズムが分かるとお話が語り始めます。ぜひCDでむかしばなしを聞いてみてください。

貧乏神(異類交流)

あったてんがの。

ある貧乏な家にあんにゃがいたてんがの。あんにゃは

「いくら働いても、貧乏でどうしょうもないが、ここにいたってまんまがらくらく食わんねえすけ、旅へ出て、働きにいってこよう。それにしても、履いて行くワラジがねえすけ、作って履いて行こう」

と思って、ニヤ(作業場)へ行ったてんがの。

ほうしたれば、ちんこい痩せたじさがワラジ作っているてんがの。あんにゃさが

「じさ、なにしているがら」

ときくと、じさは

「おめえこそ、これからなにしるがら」

と聞くんだんが、あんにゃさは

「おら、村にいたって、貧乏で食っていがんねすけ、旅に行こうと思って、履いで行くワラジを作りにきた」

とようたと。じさは

「おら、おめえについてきた貧乏神だ。おめえが旅に行くげだすけ、おれもついていごうと思って、ワラジ作っているどこだ」

とようたと。これを聞いてあんにゃさは

「こらおおごとら、おれが行く先々の旅にまで貧乏神がついてこられては、どこへ行ってもまんまくっていがんね。おらここにいて真剣に働こう」

と思うて、旅に行くのをやめたてんがの。

ほうして村で真剣に働いて、こんだ貧乏神がいなくなったてんがの。

いきがさけた。

おはなし

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  1. さとり
  2. 石イモ

共に<異類交流>をテーマとしたお話です。

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