越後の昔話名人選CD② 第2巻 高橋ハナ(たかはし はな)
プロフィール
新潟県旧三島郡越路町東谷阿蔵平出身。大正3年生まれ
百話クラスの話者。ハナの書き留めた昔話は『ムジナととっつぁ―高橋ハナ昔話集―』(越路町史双書No.1)1995年発行。キングレコード「昔話ふるさとへの旅 新潟」出演。国際子ども図書館(2002年5月)など各地で昔話を語る。
演目解説
① ぼたとかえる(1996年)3:38
婆さとアネがいて、牡丹餅に「アネが見たら蛙になれ」といって外へ出た。婆さの留守にアネが牡丹餅食ったらうまいのでみんな食ってしまった。牡丹餅の代わりに蛙を入れておいた。
② ムジナととっつぁ(1996年)3:36
毎晩化け物がでるという話で、男がかかの止めるのもきかず、ナタをもって退治することになった。木の上で待っていると婆さが死んだという告げがあった。棺桶を木の下において行列が去ると、棺桶の蓋が開いて、死人が木に登ってきた。
③ 鳥を呑んだじさ(1996年)5:24
爺さが山に行くというので、婆さがお昼ご飯に団子を持たせてくれた。団子を鳥にやると鳥が腹へ入って、腹から羽根が飛び出して、それを引くと、きれいな唄を歌った。殿様がそれを聞きつけて…
④ へびの恩返し(1997年)13:13
兄が仕事に行く途中、子どもが蛇をいじめていた。兄が蛇を助けてやると、夕方若い娘が訪ねてきた。翌朝、御飯ができていた。娘が嫁になって子供ができることになった。子供を産むところを見てくれるなと頼んだ。
⑤ あわてもの(1998年)4:43
とっつぁんが弥彦参りに行くというので、朝梯子の足に脚絆をはかした。弥彦について弁当だと広げてみたら、枕だった。餅を買ったがそれは木で出来た看板の餅だった。
⑥ 猫のばけもの(1998年)6:32
侍が奥さんを連れて峠を登って行った。峠の途中で産気づいた。峠を降りたところに産婆さんがいるという。産婆さんを呼びに行ったすきに奥さんが居なくなった。化け猫が木の上で奥さんを食っているところだった。
⑦ 安寿と厨子王(1999年)14:51
安寿姫と厨子王丸が都にいる父の行方を尋ねて旅に出た。港町で宿がなくて、橋の下で泊っていると山椒大夫が通りかかって、人買いに連れられた。
高橋ハナさんの「ムジナととっつぁ」を聞くことができます。
語りの最初の部分だけですがお楽しみください。(上の演目解説もご一読ください。)
第二巻 高橋ハナ CD番号:CD02
ムジナととっつぁ(語り:高橋ハナ)
(mp3・3分36秒の冒頭1分半程度)
小さな会場での録音です。楽しい語りの座にあなたもご一緒ください。